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白磁酒觴 Sake cup, white porcelain

小山 冨士夫/ FUJIO KOYAMA
  • 白磁酒觴
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小山先生が陶工となって最初に取組んだのは白磁であったといわれる。
純白の白磁は、魂の純粋さの象徴であったかもしれない。

どの文献を見ても古山子先生について「温かい人柄で、これほど多くの人々に愛された人物は珍しい。」と書かれている。

古山子先生は研究者の心得として、よく「あたたかい心とつめたい目」が必要だと語ったという。「温心寒眼」の書もある。
つめたい目とは理性であり、あたたかい心とは愛。厳格なキリスト教徒だったことで知られる先生にとって「寛容=愛」は最も徳とされるものであった。この愛の精神を生涯貫いた人であり、近代稀にみるヒューマニストであったそうだ。
そんな先生の清いお人柄も、純白の白磁が示してくれているよう。

京都蛇が谷時代の先生は定窯に夢中になっていたこともあり、失敗した白い破片で部屋中が一杯になっていたこともあったという。

本作品も、古山子先生ならではのゆったりとした形に白磁釉がたっぷりと掛けられている。
細かに入る貫入の景色と、見込みに入る一点の鉄釉の班が印象的な作品。
高台のざっくりとした土の削りも面白い。
畳付きには「古」の崩しのサイン。
お問合せ番号 No.FK-30
8.2 / 7.6 / H3.2cm
共箱(with box signed by the artist)
¥308,000-(税込/including tax)

小山 冨士夫 作品一覧