Vessel, Overglaze emamels and gold, Crysanthemum motif 萌葱金襴手菊文飾壷

1999年東京国立近代美術館『近代陶芸の精華 加藤土師萌展』出展作品
朝日新聞社「加藤土師萌作品集」所載作品

中国嘉靖年間の萌葱金襴手の小さな碗を手かがりに土師萌先生は最も困難とされているこの技法を完成させた。萌葱は銅を呈色剤としているために少しのことで発色が良くなくなる。特に金泥で描いたものでなく薄い金箔を漆で貼り焼き付けることが必要なために、より慎重に行わなければならない。この作品は器形も素晴らしく、菊唐草を全体に配した豪華絢爛な作品で土師萌先生を代表する名作である。