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辰砂草花扁壷 Flat vessel, Plant motif

河井 寛次郎/ KANJIRO KAWAI
  • 辰砂草花扁壷
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ふっくらと膨らんだ胴から続く首は四角く変化して口を作っている。
横から見ると型の合わせの部分が微かに見え、少し扁壷になっているのが分かる。

胴の真ん中には寛次郎先生独特の草花文が入っている。

寛次郎先生が残した「雑草雑語」の一節に「どれが菖蒲か、どれが杜若であるのか、子供達にはそんな事はどうでもよかつた。どれもこれも美事であつたからだ。この花は水の画布(かんばす)に刺繍されて、いよいよ美事になつた。雨に濡れたらどうだらう。夕日に笑はれたらどうだらう。」とある。

スッと伸ばす葉の流れの中に入る独特の花のデザインがどことなく菖蒲のように見えてくる。

柔らかな雰囲気の素色の余白の所々に、御本手のような淡い桃色の班が飛ぶのも、夕日を浴びる菖蒲のように見える。
お問合せ番号 No.KK-7
共箱(With wood box titled, signed and sealed by artist.)
18.5 / 16.5 / H23.8cm
¥1,650,000-(税込/including tax)

河井 寛次郎 作品一覧