Square plate with glass design, Aka-shino 赤志野草文四方平鉢

高火度で焼成された紅色が美しい志野の四方平鉢。細い葉を大きく伸ばした草花が描かれている。釉薬の掛かり具合により雪が積もった様子や夕焼けを浴びる様子にも見える。この絵は素地の上に鬼板という土を塗り、それを搔き落とすことで描かれている。最後に志野の長石釉を掛けることで鬼板の上は赤く、掻き落とした部分は白く浮かび上がってくる。この3点は同一の技法で制作されている。しかし、一点一点に注目すると縁の押し上げ方や仕上げに個性が見られる。魯山人先生の器へのこだわりに気付かされる作品。3点とも背面に「ロ」の彫銘。