Tokkuri, E-shino, yarai motif 絵志野矢来文徳利

竹を交差して組んで作られた囲いを表現した文様で、外からの敵を防御することから「邪気を払う、魔除け」の意味合いがある「矢来文」。

魯山人先生の矢来文は敵を防ぐというよりは、どこか緩やかな囲いのようで軽いタッチで描かれている。鉄絵に白い長石釉の釉肌が覆っているのも尚更その感を強めている。

口縁や首から肩に時折のぞく火色がアクセントになっている。

細く均等に浮かび上がる轆轤目も嬉しい。

畳付きには大きく「ロ」の刻銘。