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寒山詩 Hanging scroll, Hanshan Poems, "Countless Clouds and Endless Waters"

石黒 宗麿/ MUNEMARO ISHIGURO
  • 寒山詩
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千雲萬水間 中有一閑士
白日遊靑山 夜歸巖下睡
倐爾過春秋 寂然無塵累
快哉何所依 靜若秋江水

【書き下し文】
    千雲、萬水の間、
    中に一閑士有り。
    白日、青山に遊び、
    夜、歸りて巖下に睡る。
    焂爾として春秋の過り、
    寂然として、塵累無し。
    快なるかな、何れの依る所ぞ、
    静かなること、秋江の水の若し。

【大意】
千層にも重なった雲、万条にも流れる川のあるこの寒山に、のんびりと過ごす一人の隠者がいる。昼は青山に遊び、夜、帰ってからは岩の下で眠る。たちまち歳月が過ぎ去るが、ここはひっそりと静かで、俗世のわずらいとは縁遠い。なんと快いことだろう、頼るものの無いことは。心はまるで、秋の大川のようでゆったりと静かである。

破天荒とも言えるエピソードが知られる宗麿先生ですが、特に八瀬に移られてからは、御心の内にはいつもこういった静かで穏やかな風景を思い浮かべながら作陶していらしたのではないかと思わされます。箱書きは京都蛇ヶ谷で出会い、終生の友であった小山冨士夫先生によるもの。
お問合せ番号 No.MI-82
小山冨士夫箱 / With box signed by KOYAMA Fujio
41.0 / 60.3cm
軸装(total length): 135.0 / 74.5 cm
¥495,000-(税込 / including tax)

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