2023冬【ひとりたのしむ　昭和巨匠陶藝逸品展】 The Grand Masters of Showa Era No.3 三色碗 / Tea bowl, Three coloured

特定の釉薬と形の組み合わせによって作品を多様に展開されてた寛次郎先生だが、三色の作品は素地がよく活かされている。大小様々な石が混じったザラザラとした手触りに、大粒の石が溶けてぽつぽつと浮き出た肌。こんがりと焼けたこげ茶色にそれだけでも力強く美しいが、その上から大胆に三色の釉薬を打ちかけている。見込みを覗けば間合いを取りながらそれぞれの色が施され、その迫力に圧倒させられる。また、深さがあり高台やその周辺は肉厚に造られているため、見た目に違わぬどっしりとした重量感がある茶碗である。