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箱
Box -
共箱
with box signed by the artist -
サイズ
Size - 13.4 / 13.0 / H9.6cm
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昭和48年(1973)12月 「野の陶人 唐九郎展」、名古屋丸栄新館オープン特別記念として当時の前社長を務められた川崎音三氏の懇望により実現した、羨むような素晴らしい展観が開催された。志野は勿論、唐津や信楽、伊賀の作品の並ぶ中、艶やかな瀬戸黒は一際目をひく存在であったに違いない。堂々とした半筒の腰部はかなり大胆に刀を入れて、逆に口部は繊細に飲み口を作っている。失透した黒と、トロっとした光沢のある黒、両方を含む釉調は豊かで、霧状に金色のベールがかかっているように見える。いつまでも愛でていたくなるような景色が凝縮した茶碗である。高台脇に「一ム」の彫銘。
所載:
『陶藝 唐九郎』 毎日新聞社 1977年
「志野 黄瀬戸 織部 ‐桃山と唐九郎‐」 名古屋 丸栄スカイル他 1984年
『加藤唐九郎作品集』 日本経済新聞社 1986年
「追悼 加藤唐九郎展」 名古屋 丸栄他 1987年
「生誕百年記念 加藤唐九郎展」 名古屋 丸栄スカイル他 1997年