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箱
Box -
共箱
with box signed by the artist -
サイズ
Size - 34.0 / H33.2cm
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この一連の作品は、1989年に日展に出品された「きいろい有鱗貝」からはじまり、1991年の東京での個展では、11点の黄鱗文作品が制作発表された。手びねりの板状のものを巻込むようにした「巻弁」が4点、二枚の板を合わせた「合弁」が4点、そして三枚の板を最も複雑に組み合わせた「組弁」が3点で、そのうちの1点が本作品である。
やきものの自然の歪み、土の動きや質感など、一切を削ぎ落し、形をより単純なものにして美しいフォルムを際立たせただけの器体に、大きさにグラデーションを付け、緩やかな螺旋状に銀彩で施した模様は、面体の隙間に吸い込まれていくようである。形と装飾の相互的な美をつくりあげた晩期、平成3年(1991)作。底部に「91 KuRi」の彫銘。