No.12 摸佐波理建水 Waste-water receptacle, Study of Sahari, Lacquer on wood

三好木屑 / MIYOSHI Mokusyo

  • 「12. 摸佐波理建水 / Waste-water receptacle, Study of Sahari, Lacquer on wood」の写真 その1

Box
共箱
With a box signed by the artist
サイズ
Size
13.0 / H8.0cm

銅と錫を混ぜて作られる合金「砂張」の建水……ではなく、それを模して作られた漆の建水。金属のような質感は漆に顔料や卵殻などの素材を混ぜる「変わり漆」という技法で表現されている。この作品は知る人ぞ知る指物の名工、三好木屑(三代 弥次兵衞・也二)によって作られた。驚くべきことに、木屑は家具造の傍ら余技として漆の技法を研究した。金属製の名物道具を木と漆で写すことで、その技術を高めたのである。表面の酸化した金属のくすみ、きらきらと光を反射する細かな粒子、水が乾燥して残る斑状のしみ。手に乗せて軽さに驚くことで、ようやくこの作品が木で作られていると理解するが、それでもなお、漆と言われても到底信じられない程の精巧な技術力を感じる。底面に「木屑」の彫銘。

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